岡バラ通信 Vol.10「理解するより受け入れる」
今回は、私達がよく師匠から言われていた金言といいますか、生きていくうえで大切な考え方と言いますか、
そういった話をたくさん教えていただいたのですが、
その中でも、師匠が初めてお会いしたときからずっと言い続けてきたことを僕なりに話していきたいと思います。
例えば皆様は、自分が今までまったく知らなかったことや考え方に出会ったとき、どんな気分になりますか?
自分が今まで生きてきた経験のどれにも当てはまらない物事に直面したとき、否定的な捉え方といいますか、
文字通り「そんなの受け入れられない!」とスルーしたり、
人によっては何故か攻撃的になったりする場面も、昨今のSNSやニュースで目にすることが多々あります。
なぜ自分と違った、またはまったく知らない考え方や事柄を受け入れることが難しいのか?
それって実は「受け入れようとしている」のではなく、「理解しようとしている」からだと考えています。
「自分が分からないことは分からないんだから、受け入れちゃえばいいんだよ」
僕の頭に「?」がたくさん浮き上がるような難しい話を師匠がしてくれたとき、
僕がポカーンとした顔で聞いていると、師匠はいつもそうおっしゃってくださいました。
いくら理解しようとしても、自分自身にその事柄に対する知識や経験などが不足していると、
何をどう頑張っても″理解″することは不可能です。
最初はなんだかよく分からない、聞いたこともないようなことも、
「へ? そういうもんなのか」
「そんな考え方もあるんだなぁ」
くらいに捉えていると、なぜか素直に話が自分の中に入ってきて、
ふとした瞬間に「あっ! これって、時師匠が言ってたことだ!」ともの凄く腑に落ちることが、本当によくあります。
ですので、様々なことに対して興味を持ったり、勉強したり、経験してみることってとても大切なんです。
そうしてみると、ふとした時に自分の行動や考えの中で、「あっ! あれはこれのことだったのか!」とピンとくる瞬間が訪れます。
いくらネットやSNSで情報や動画で見て“やった気分”になったとしても、実際に自分でやってみるとまったくできない。
いわゆる「見るのとやるのでは大違い」ってやつですよね。
僕はそんなマインドを叩き込まれたおかげか、たくさんの情報や考え方が溢れかえっている時代に置いても、あまり気にせずにと言いますか、様々な意見や考え方を見たり聞いたりしながら、むしろ楽しんでしまっています。
なんとなく「自分と同じ意見や考え方を持った人こそ正義」みたいな感覚に陥ってしまいがちですが、それってもしかしたら自分自身の人生の幅を狭めてしまっているかもしれません。
多種多様な考え方、生き方を″受け入れて″こそ、豊かな、気楽な人生を送っていける大事な要素かもしれません。
考え方も生き方も、ましてや体さえも、せっかく1人として同じ個体はないのですから、世にあふれるたくさんの“自分とは違った物事”を受け入れて、楽な人生にしてみましょう!

